第十四番目の考察は私たちの空に関する理解から自然に流れ出してきます。
第十四の考察
14.「色あせていくことに意識を集中させながら息を吸おう。色あせていくことに意識を集中させながら息を吐こう」と訓練する。
この考察はあなたの心がたいへん静かで澄み切ってきたときにのみ可能になります。
十四番目の考察は実践的に大きな重要性を持っています。実際に色あせていくのは私たちの執着です。
身体は絶えず変化の状態にあるエネルギーです。様々な状態が現れ、そして消えていきます。執着もそれとともに色あせていきます。
感受も繊細ではありますが、同様にすべてが現れては消えていきます。
心の状態を観察するのはさらに難しくなります。それだけ執着も強いのです。
私たちは、自分の思考を崇拝しています。思考の奴隷になっているのです。
しかし、それらはただの思考です。それらは現れては消え去り、私たちが耳にする音や足の痛み以上の現実性を持ったものではありません。
いったんそのことがわかると、思考への情熱は色あせ始めます。
物事が無常であることを理解するにつれて、物事への執着が色あせていきます。それは迅速に起こることもありますし、何年もかかるかもしれません。
それは、頑張らねばならないようなものではありません。ただ起こるのです。
執着が次第に色あせていくことによって痛みがなくなっていきます。苦しみがゆっくりと和らいでいきます。
十四番目の考察についての私の理解
物事が無常であることを理解し、それが身体、感受、心の考察へと進むにつれて、それらへの執着が色あせていくことがわかりました。
特に心の状態を観察することは難しく、思考の奴隷になっている状態から抜け出すには、根気よく心を観察する必要があると理解しました。
これらは、焦る必要もなく、また頑張る必要もなく、ゆっくりと行なって自然にただ起こるのを待てば良いと理解します。